「Sensor Tower」が 9月22日にゲームのジャンル別の売上に関するデータを発表し、それによると、2020年に全世界のApp StoreのGoogle Playのユーザーが音楽系のスマホゲームで消費した金額は15億2000万ドルを超え、前年同期比26.7%増となった。
日本市場は音楽系のスマホゲームの売上高が最も高い市場であり、2020年9月から2021年8月の間に13億5000万ドルの売上を記録し、全世界の売上高の88.8%を占めた。日本市場に次いで2番目となっているのは中国のiOS市場で、全世界の売上高の7.1%を占めている。
日本市場は膨大な消費力を有しているため、音楽系のスマホゲームは日本のトップメーカー達が重視しているジャンルの一つで、ほぼ毎年に新規タイトルがリリースされている。
最も象徴的なのは、「バンダイナムコ」がリリースした『アイドルマスターシンデレラガールズ』で、同ゲームは2015年から2019年にかけて全世界の音楽系のスマホゲームの売上ランキングで連続1位を獲得したが、2020年に「アニプレックス」が『ディズニー ツイステッドワンダーランド』をリリースするまで、1位の座は初めて入れ替わり、『アイドルマスターシンデレラガールズ』は2位に後退した。
2021年に入り、状況はまた新たな展開を見せている。2021年の1月から8月にかけて、「Happy Elements」がリリースした音楽ゲーム『あんさんぶるスターズ!!Music』は全世界で1億7000万ドルの売上を記録し、音楽ゲームのジャンルで最も売上の高いゲームタイトルとなった。
2位は『ディズニーツイステッドワンダーランド』、3位は「ByteDance」がアジア地域でパブリッシングした『プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク』で、それぞれが1億3900万ドル、1億2500ドルの売上を獲得した。
トップ5にランクインした他の二つのゲームは『アイドルマスターシンデレラガールズ』と「テンセント」の『QQ Dance』で、売上はそれぞれ1億600万ドルと5500万ドルだった。
『あんさんぶるスターズ!!Music』は『あんさんぶるスターズ!』の続編となるゲーム作品で、6年間の運営を経て、当該シリーズは49人の育成可能な男性アイドルや多数のオリジナル曲を有している。
同ゲームは昨年3月に日本でリリースされ、2020年の年末に中国や韓国でリリースされた。2020年の年末までに、同ゲームの総売上高は1億4000万ドルに達し、2021年の1月から8月までの間に更に1億7000万ドルの売上を獲得し、リリース後の総売上高は3億1000万ドルに達していた。
日本市場では、『あんさんぶるスターズ!!Music』が今年の1月から8月までのスマホゲームのベストセラーランキングで12位にランクインし、日本市場における最も売上の高い音楽ゲームとなった。
音楽ゲームのジャンルでは、オリジナルIPを創るには膨大なリソースを投入する必要があるため、有名なIPを保有しているメーカーしか参入できない分野となっているが、長期的なリターンも大きい。例えば、2015年9月にリリースされた『アイドルマスターシンデレラガールズ』は、2021年8月末までに13億8000万ドル以上の巨額な売上を上げている。
「Happy Elements」の『あんさんぶるスターズ!!Music』は大勢の有名なIPの中で際立って、更に音楽ゲームのジャンルでリードする事ができるのは、ハイクオリティなコンテンツと優れた運営手法のお陰である。
ゲームキャラクターとの長期的な感情を強調する日本のスマホゲーム市場において、アイドル育成音楽ゲームはプレイヤーに没入型の視聴体験を提供すると同時に、プレイヤーとキャラクターの間の感情的なリンクもゲームの長期的な運営を保証するための有効な手段となっている。