先日、中国の「国家新聞出版署」が6月の国産オンラインゲームの審査結果を発表した。今回の審査に通って版号を取得したゲームは合計60本で、そのうちには「miHoYo」の『カチェル前線』、「パーフェクトワールド」の『黒猫奇聞社』、「多益網絡」の『神武5逍遥外伝』、「盛趣遊戯」の『龍之谷世界』、『古剣奇譚2』等の注目タイトルが含まれている。
中国は昨年の7月からゲーム版号の発行を中止していて、今年の4月にやっと発行を再開した。今年4月11日の第1回の版号発行に続き、今回は2022年の第2回の版号発行となっている。
注目すべきは、今回審査に通ったゲームのうち、いくつかのゲームの「申請ジャンル(申报类别)」欄には「試行(试点)」という文字が記入されている事。これは、昨年に政府が一部の地域にオンラインゲームの審査権限を委譲し、その試行を推進すると宣言した事に関係があると予想される。
2021年9月、中国の国務院は「自由貿易試験区における貿易投資利便化の革新推進に関する措置」を発表し、中央宣伝部は条件に合う自由貿易試験区の所在地でオンラインゲームに関する審査権限委譲の試行を推進する責任を負うと明記した。そして、商務部から発表された関連文書では、「海南省のオンラインゲーム産業の発展を支援するために、国産オンラインゲームの試験的な審査権限を海南省に委譲する事を検討している」という内容が言及されている。
その後、湖北、北京、福建、広州、河北、遼寧、四川、陝西、雲南等の省・市政府が相次いで関連の通知を発表し、オンラインゲームに関する審査権限委譲の試行推進に協力するという意向を示した。
今回の審査結果の発表から見れば、審査権限委譲の試行が着実に進行していると思われる。