ゲーム

2021年第1四半期の中国スマホゲームレポート:実際売上高は588.3億人民元に達する

先日、「伽马数据」社が発表した「2021年1-3月モバイルゲームレポート」によると、20211~3月のモバイルゲーム市場の実際売上高は588.3億人民元に達し、前月比8.64%増、前年同期比6.25%増となっている。

伸び率は前年同期に比べて鈍化したものの、実際の売上は昨年の553.7億元より35億元上回った。「オタク経済」がもたらす利益は、コロナがうまくコントロールされた事で衰えていく事なく、製品の品質向上と市場環境の正規化により、ゲーム産業は一段と盛り上がっていた。

前月比から見ると、2021年第1四半期の売上高は主に春節期間中にゲーム内イベントの増加によりアクティブユーザー数の増加によるもので、それに伴い売上も伸びた。前年同期比から見ると、新規ゲーム『原神』、『天涯明月刀』、『万国覚醒』が高い売上を維持しており、そして『天諭』、『栄耀大天使』等も市場に新たなエネルギーを注入した。

2021年1-3月,売上推計ランキングのトップ10にはお馴染みの顔ぶれが揃っており、新規ゲームのランクインはなかった。『王者栄耀』は依然としてトップの座を維持しており、同じくテンセント社の『和平精英』がそれに続いている。先頭に立っているこの二つのゲームは、他のゲームと大きく差をつけている。

トップ10ランキングには、前年同期に比べて新たに『原神』、『天涯明月刀』、『万国覚醒』と『Call of Duty: Mobile』の4タイトルがランクインしている。『王者栄耀』は『和平精英』と順位を入れ替えて、トップに返り咲いた。

『Call of Duty: Mobile』は、3ヶ月分の売上を獲得した後、リリース当初の数日間しか運営していなかった12月に比べて、大幅な伸びを見せた。

12月下旬にサービスを開始してから、iosのベストセラーランキングでの順位は若干変動したものの、売上は依然として高い水準を維持している。3月に新キャラクターが登場し、その後は新規プレイヤーを呼び込み、既存プレイヤーを呼び戻す、eスポーツ大会を開催等の運営方法を用いる事によって、順位は継続的に上昇し始めた。

2021年の1月から3月までのモバイルゲームジャンル別のトップ50売上ランキングにおいて、MMORPG/ARPG、シューティング、ターン制RPG、シミュレーションは依然として高いシェアを占めている。

昨年はMMORPG/ARPGとシューティングのシェアが拮抗していたが、今年は『原神』、『天涯明月刀』、『天諭』等の新規ゲームの参入と好調な売上により、MMORPG/ARPGの売上シェアがシューティングを上回った。

2021年1月から3月までのモバイルゲーム売上ランキングTOP50のうち、既存するスタンドアロンゲームとコンソールゲームのIP作品をベースとした新作の数と売上が増加した。これは主に『Call of Duty: Mobile』と『天地劫:幽城再臨』の二つのゲームがもたらした影響だ。

既存IPはゲームにトラフィックや知名度をもたらすが、ゲームにとって最も重要なのはやはりクオリティだ。「伽马数据」によると、既存IPを持たない新規ゲームの売上シェアと数は40%以上のランキング枠を占めている。

既存IPをベースとした作品の売上は時間の経過と共に減少する傾向がある。一方、完全新作の『原神』、『万国覚醒』等のゲームはリリースされて最初の段階でも高い売上と多数のユーザーを獲得し、既存IPをベースとした作品を超えていた。

 

2021年1月-3月の月間売上TOP5に入った新規ゲームのうち、3つは既存IPをベースとした作品。

そのうちの『闘羅大陸:武魂覚醒』は、リリース当日にiosの無料アプリランキングで1位に上り詰め、1000万人民元以上の売上を記録した。リリースから9日で、累計売上が1億人民元を超えた。『闘羅大陸』のアニメの人気が高く、おまけに最近は同IPのドラマが放送されているため、ユーザーに大きな影響を与えた。そして「三七互娯」と「快手」が協力して発行と宣伝を行い、幅広いユーザー層をカバーする事によって、このような大きな成果を上げた。

「広告+ビデオマーケティング」という宣伝方法を用いて、『闘羅大陸:武魂覚醒』に大きな露出をもたらした。リリースした最初の月で、16のトラフィックプラットフォームにて広告を配信し、32の広告メディアで広告を掲載した。

広告掲載の分布では、「巨量引擎」で掲載する広告の数は全体の57.2%を占め、主要な広告掲載プラットフォームとなっている。広告メディアプラットフォームの分布では、「TikTok」のショートビデオが32%、「今日頭条」が24.4%を占め、その他のプラットフォームでの掲載は比較的に少なかった。

2021年第1四半期において、iosのディリーベストセラーTOP200に入った新作ゲームの数は、過去3年間の同時期の中で最も多かった。春節のイベントが終わった後、新規ゲームをリリースすれば、より多くのユーザーを惹きつける事が出来る。

ジャンル別では、MMORPGとARPGが今四半期、前四半期、前年同期を問わず他のジャンルを上回っており、カードゲームは継続的な成長を続けている。

 

全体的に見れば、2020年のコロナの影響により外出できない時期は、eスポーツがゲーム産業のピークになるというのは予測された事ですが、コロナが収まった後もゲーム産業は衰える事なく、順調に成長を続けている。ハイクオリティのゲームと多数の新規ゲームの参入により、2021のモバイルゲーム市場は活気を増している。

-ゲーム

© 2024 中国エンターテインメント通信 Powered by AFFINGER5